正直、こんなにアクセスしてくれる人が居るなんで嬉しい限りです。
ご覧になった皆様、ありがとうございます。
つたない文書で申し訳ないです。少しの暇つぶしでも出来ておりましたら幸いです。
前回の続きです。
山からの帰還の次はたくさんのプランや客の落とし方を教えられるぞー
山から、降りけ来るとそのまま某ビルの一室に案内される。
私は、山施設の状況から、今後の宿泊施設が気になって仕方なかった。
今後一週間以上、相部屋などということもこの企業なら安易に想像出来たからだ。
しかし、さすがブラック企業、別角度で想像以上の自体がすぐ起きた。
まず、ビルに付くなり研修で習った様な入室時のバカでかい声での挨拶はしてくれるなと言う説明。
その場で全員「なに言ってんのこの人?」って顔になる。山の中では、声が枯れるまでやらされていたので、じゃぁあれは何のための研修だったのか?いきなり根底から崩れていく。
どうやら、このフロアーの別室に面接会場が有るらしく、でかい声で叫んでいると面接中のカモが逃げてしまうらしいのだ。(まぁ私もそんなカモの一匹です)
そんな中で、静かに社内研修は行われていく。
その日は、今後の説明などで軽く終わるかと思ったがそうではない。会社の組織体系だの説明が続き終わったのは19:30を回ったぐらいだった。
気にしていたホテルは、なんとか一人一室あった。中はかなり古いがビジネスホテルだった。
冷蔵庫があっただろう場所は、外されていて飲み物は冷やせなかった。ユニットバスは、こんな小さい風呂あるんかいと思うほど小さいものだった。
だが、山に比べたらここは天国に違いなかった。周りは歓楽街になっており24時間のスーパーもあって不便は無かった。
街に帰ってきても脱落者は毎日出て行くんだー
しかし、研修はここから覚えることを強いられる。毎日、テストがある。町に戻ってきたということ
もあり、自分はこんな所にいていいのか考えるのか、更なる脱落者を出していく。
昨日まで一緒に飲んでた仲間が、ポツリポツリと何も言わずに次の日には来なくなっていった。
研修も続き、とうとう現場を見る機会が来た。
社内の様子を一切見せなかったブラック企業のベールがついに明かされる
南米ジャングルばりのベールがいよいよ明かされる時が来た。
その日は、会社は、どうやら休みの様だったが(たぶん成績の悪いチームなのだろう)部屋の端の方で仕事をさせられていた。
社内は想像していた通り汚く、まさにジャングルだった。仕事をしている人間の机には、たぶん成績が未達成だと貼られるのだろう札が大量に貼られていた。
私たちは、そこで電話のかけ方を訓練したのだが休み中に仕事させられているチームの事がとにかく気になった。
40代〜50代のおっさんは、とにかく電話をかけまくっていた。机には、未達成の札が大量に貼られている。
おっさんは、電話をかけ終え受話器を下ろすと小さな声でポツリといった。
「・・・なんで俺だけ取れんのや・・・・」
その言葉がこの会社の全てを語っていた。
飛び込み営業の実施訓練に突入
そして、社内研修も後半、飛び込み営業の実施訓練が行われた。
内容は簡単なアンケート用紙を渡され名刺をもらって来いと言われ、あわよくば契約取ってこいそういう内容だった。
しかし、土地感の無い人間にとって何処に行けば飛び込める会社があるのかわからなかった。
近くにまとまると、ダレる事を警戒してかとにかく、地域を離されて分けられる。
どのみち知らない土地なので私は空いてる地域を適当に選んだ。
こうして全員各地に飛ばされた。
私の地域は、住宅街だった。ただただ会社が無かった。とりあえず近くに交番があったので交番で会社がどの辺にあるのか聴き込んだ。
近くに病院があったのでとりあえずそこに飛び込み営業をかけて見ることにした。
しかし、病院は無情な冷たさを発揮する。
『まずは、アンケートで・・・』の様な飛び込み営業の定石?の様なスタンスで行ったが全く話にならなかった。
名刺もなく身分を証明するものも何もない人間が、いきなり来れば当然の結果たった。
メンタルは、既に山で腐って居るので断られても、腹の立つことを言われれも別にどうでも良かった。
ただ、絆だの何だの言ってる人間もこれほどまでに冷たくなれるのだと思った。
(毎日、飛び込み営業をしている皆様ホントにお疲れ様です。)
こうして飛び込み営業研修は終わった。
下々の従業員のことなんて全く見えていない盲目のバカ社長がありがたいお言葉を言ってくれるぞー
たぶん最終日だったと思う社長が話をしに来ると言う。
挨拶の練習、質問で誰が質問するのかなど前もって入念?な打ち合わせが行われた。
その日は、会社も営業していたらしく、結構な罵声が隣の部屋から漏れ伝わってきた。
いよいよ社長が現れた。全員打ち合わせ通り挨拶をする。
社長は、開口一番、『うちの会社には悪い社員は一人もいない』と言う話をし始めた。
3分ほど前にキレッキレの従業員の罵声を聞いた後だった。
「そんな従業員がいたら直接俺に言ってくれ」と言われ、なんだこれ?コントかな?と思った。
昔は厳しかったとか、携帯業界は一生安泰だからみたいな話が後に続いたが、特に面白い所は、そんな所だ。
こうして、社内研修は全て終わった。
合計2週間と4日ほどだったと思う。
研修期間だけで10人はリタイアしたと思う。
仕事では、全く役には立たなかったが面白い経験は出来たと思う。
仕事は、毎日上司に客にキレられる毎日だが、給料は良かった。
重ねてになるが、私の就職したブラック企業は理不尽な部分は多かったが、対価は払われていたと思う。
実際、会社など入ってみないとわからない。
宝くじでも引くつもりで就職してみればいいと思う。
(嘘ばかりの企業説明会とか求人広告は、なんとかしてもらいたいが)
辛いと思ったらさっさとやめれば良い。
会社を辞めた私が言うのはなんですが・・・・。